インセル

週刊朝日2020.1.17P93 対談 桐野夏生×前川喜平

桐野 最近の造語で、「不本意な禁欲主義者」を指す「インセル」(院長註:incel 「involuntary celibate」の2語を合わせた混成語)という言葉があります。女性から蔑視されているせいで恋人ができない、と信じている男性を指す言葉で、その人たちがいろんな犯罪を犯しているという話があります。自分が禁欲しているわけじゃなくて、させられている。だからリア充の男女にものすごく嫉妬して、テロに近い犯罪を犯す。

 恋愛によってパートナーを得て、パートナーによって自己承認欲求を満たすような恋愛像が崩れてきていて、恋愛できない若者が増えている。どこにも自己承認欲求を満たすものがない。だから居場所がなくなる。それって結構リアルな実態なんじゃないかと思うのです。関係性から生じる怨恨ではなく、不特定多数への憎悪が犯罪につながっているんじゃないかと、嫌な予感がしています。

(院長註:令和2年2月15日(土)午後渕君予約キャンセルです。来週になりました。しばらくお待ちください。)

▲このページのトップに戻る