結構ヤバイです。歯周病菌

歯周病菌のする悪さは口の中だけと考えがちですが、最近では全身との関わりが言及されるようになってきました。

歯周病菌が多く、ポケットの深い位置に存在していると、血液中に入る菌も増え、血流に乗って全身に運ばれ、体中の いろいろなところで悪さを引き起こします。

例えば動脈硬化を引き起こす。血管に定着した歯周病菌が毒素を出し、動脈硬化を引き起こします。心筋梗塞や動脈瘤などでは病巣から歯周病菌が実際に検出された報告があります。

また早産を引き起こしやすいという報告もあります。米ノースカロライナ大学の研究では歯周病のない妊婦の早産率は6%。歯周病があって妊娠中にそれが悪化した妊婦では43%だそうです。歯周病菌が血液で運ばれて羊水中に入る。免疫細胞が菌を攻撃するために生理活性物質を放出し、その物質が羊膜を傷つけて最終的に早産につながったり、活性物質が子宮の収縮を促進するように働き陣痛を早めるそうです。

また糖尿病との関連も注目されています。昔から糖尿病が歯周病を悪化させるということは知られていたのですが、最近では歯周病治療が糖尿病を改善させるという報告が出始めたのです。

この機構にも先ほどの生理活性物質が関与してきます。活性物質が血液中の糖を筋肉や肝臓などの細胞に運ぶインスリンの働きを弱めるという説と、活性物質が膵臓のインスリン産生細胞を傷つけるという説が考えられています。歯周病治療が糖尿病を悪化させる生理活性物質を出さなくさせるということです。

米国歯周病学会が1998年に発表した歯周病が循環器疾患や糖尿病および低体重時出産の大きな危険因子になっているというセンセーショナルな論文に、 マスコミが付けたコピーが「Floss or die?」だそうです。「フロス(デンタル・フロス、糸ようじ)しますか、それとも死にますか?」

また食道がんの細胞から歯周病菌が高い割合で検出された報告もあります。食道は口腔に隣接した器官です。口腔から食道粘膜に下りてきた歯周病菌によって炎症が起き、それが持続すると、正常細胞のDNAが傷つき、最終的に発がんに結びつく可能性があるそうです。

歯周病菌が全身の重篤な病気の危険因子になっているという報告が続々と挙がってきています。怖がらせるつもりはありませんが、 歯周病を放置すること結構ヤバクないですか?

歯周病の予防は上記の疾患の予防にも結びついてきます。

具体的な歯周病の予防については歯周病が防げるってホント?の項目をご覧下さい。

宿題をしていく小学生.jpg

当院の珍百景です。小学生が宿題をして帰ります。彼らは小さい時から治療に来てますので、歯医者の待合室がリラックスして集中できるようです。どうぞご利用下さい。

▲このページのトップに戻る