モナ・リザ・コード

モナリザ眼瞼.jpg「モナ・リザは高脂血症だった」篠田達明、新潮新書、2003によるとモナ・リザの左の目頭にある黄色いしこりは、粉瘤(アテローム、良性のできもの)かもしれないが、おそらく眼瞼黄色腫だろうということです。コレステロールの血中濃度が高くなくても、局所の代謝異常があれば出来るそうです。脂肪の固まりのようなものと考えていいと思います。あと母斑(皮膚奇形)の可能性にも触れていました。

 

「モナ・リザ 私が描かれた理由」岡庸子、出窓社、2007P68

 私『モナ・リザ』の顔を注意深く見てください。左目の横、鼻筋の陰に「イボ」のような突起物があることに、お気づきでしょうか。これこそが、レオナルドによって埋め込まれた印なのです。
 もし、『モナ・リザ』が、誰かに依頼された肖像画でしたら、画家は、顔にあるこのような突起物を描くことは決してありません。肖像画家は、依頼主をより良く、より美しく描くことが使命だからです。女性の、しかも顔にある傷やイボなどは、依頼主がもっとも気にしているものですから、画家はそれらを取り除いた形で描くのが普通です。ですから、私『モナ・リザ』の顔に、あえて描かれた突起物は、極めて異常なものだということがお分かりでしょう。

 では、レオナルドは、なぜ、こんなものをわざわざ描いたのでしょう。それは、この突起物こそがレオナルド自身を証明するものだからです。
 レオナルドの顔には、若い頃から右目と鼻との間に少し隆起したものがあり、それが歳とともに盛り上がって目立つようになりました。彼は、それを密かに気にしていたので、人に自分の顔を描かせるときは、突起物のない左側の横顔か、それが隠れるような向きでしか描かせませんでした。もちろん鏡に映して自分で描くときも同じです。
 ところが、自らの使命に目覚めてからの最晩年に、突起物のある右側の顔を鏡を使って描いています。老いて、しかもわざわざ突起物のはっきり見える横顔を描いた肖像画の複写がイギリスのウィンザー王室図書館に保存されています。
 レオナルドは、あるがままの自分を受け入れ、あるがままの自分を描く心境に到達していたのです。

 こうして生涯自分の顔とともにあったもの、いつも気にしていた目障りな突起物をレオナルドは人生の最後に見事に役立てたのです。『モナ・リザ』は、レオナルドが自分を鏡に映して描いたものであると証明するために。

モナリザと自画像の比較.jpg

 

 

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