京大医学部の最先端授業!「合理的思考」の教科書

 京大医学部の最先端授業!「合理的思考」の教科書・すばる舎・¥1400+税という本を読みました。筆者の中山健夫京大医学部教授は院長の一年後輩医学部でした。院長が教養2年の時、中山教授が教養1年で1年間自治会の仕事を一緒にやった覚えがあります。日本歯科医師会雑誌だったと思いますが、対談に中山教授の顔が出てきて懐かしく思い、何をやっているのだろうと経歴を見たら、京大医学部教授になっていました。日経新聞の下の方に、本の宣伝が大きく出ていましたので、今回購入してみました。

 本の帯には、「イメージや思い込みで物事を判断していませんか?」「文系人間必読の書」とあります。

 本書を読んでまず驚いたのが、ギリシャの公務員は多いか?という議論で労働力人口の内、公務員の占める割合のOECD26カ国の平均が14.4%、ギリシャは14.1%で決して多い訳ではないということがわかったのですが、小さい政府のはずのアメリカが14.1%もあるのに、日本は5.3%で断トツの最下位だという事実です。(2005・6年OECD雇用比較調査)野田総理公務員減らして本当に大丈夫ですか?比較の基準の再確認が必要ですが、追跡調査して行こうと思います。

 1850年代のロンドンでコレラ菌が発見される以前に、強烈な下痢を伴う原因不明の病気に公衆衛生医ジョン・スノーが患者さんが発生した場所を地図にプロットし、ブロードストリート周辺に患者が多いことを発見し、その周辺の井戸を使用禁止にし、患者さんを劇的に減らした話と日本の薬害エイズの話を例に挙げ、「100%の原因解明にこだわり過ぎることが、対策を遅らせ、結果として多くの人の生命を奪うことがある。」というあたりこだわり過ぎないという中山教授のバランス感覚を感じました。

 エビデンス(証拠)のあることだけでなく、ヒューリスティック(経験や勘)もときどき間違えることを覚悟して使うことを認める態度も好感を持ちました。

 

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