CTはビートルズの遺産?

 ウィキペディァによると

「 コンピュータ誕生以前の断層撮影方式では、1930年代にイタリアの放射線科医師のAlessandro Vallebonaによってトモグラフィーの原理が発明された。これはX線撮影フィルムに体を輪切り状に投影するものであった。

 1953年には、弘前大学の高橋信次が「エックス線回転横断撮影装置」を開発した。これは、コンピュータを用いないアナログな機械的装置によって断層を撮影するものであった。

 最初の商業的なCTは、Thorn EMI中央研究所で英国人のゴッドフリー・ハウンズフィールドによって発明された。これは、コンピュータによる装置の制御や画像処理を行うことができるものであった。ハウンズフィールドは1967年に考案し、1972年に発表した。また、マサチューセッツ州のタフス大学のアラン・コーマックは独自に同様の装置を発明した。彼らは1979年のノーベル医学生理学賞を受賞した。

 1971年に作成された原型は、1°刻みで160の並列読み出し走査を行っており、180°にわたって走査するのに5分以上かかっていた。画像は走査後、大型計算機で2.5時間かけて代数復元された。

 最初に生産されたX線CT(EMIスキャナーと呼ばれた)は脳の断層撮影に用いられた。2つの断層データを得るのに約4分かかった。そして、断層画像を得るのにデータゼネラル社のミニコンピュータを使用して画像一枚あたり約7分かかった。

 なお、EMI社に所属していたビートルズの記録的なレコードの売上が、CTスキャナーを含めたEMI社の科学研究資金の供給元だったとも考えられるため、CTスキャナーは「ビートルズによる最も偉大な遺産」とも言われている。

 日本におけるCTの導入は、EMIとレコード事業(東芝EMI)で提携関係のあった東芝が1975年8月に輸入し、東京女子医科大学病院に設置されて脳腫瘍を捉えたのがはじまりである。ただし、このスキャナはニクソンショックによる変動為替相場制導入後でも1億円(現在の概算で10億円単位)を下らない費用を要する代物で、日本政府側の自賠責保険の運用益から交通事故時の頭部外傷に役立てるような研究的意味合いで資金拠出されることになった。

 その後東芝メディカルにより国内生産が開始され、一方日立製作所で、自社開発による初の国産機を1975年10月に藤田学園保健衛生大学に設置している。

 その後、1986年にヘリカルCT(ヘリカルスキャン)が開発され、1998年には4列MDCTが登場してきた。」

 

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