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 抄録に一刻を争う事態と書いたのは、昨年からいつ選挙になってもおかしくない状況だったからです。いつ解散総選挙かと、やきもきしておりましたが、なんとか選挙前に皆さんにお伝えすることが出来てほっとしています。医療危機はピンチですが、逆にマスコミが目を向けている今こそが、閉塞感を打破できる大きなチャンスであるとも言えると思います。今回の話を一人でも多く、周りの人に、それも医者や歯医者じゃなくて、儲かっているんじゃないかと思っている一般の人に伝えてもらえませんでしょうか。財源を作り出して医療にお金をいれないととんでもない時代がくると。ちゃんと話せばきっと理解してくれると思います。何かが起きようとしていることはマスコミの報道で知っていますから。今はとにかく一人でも理解者を増やすことが大事だと思います。
  今回いろいろ勉強してきて、痛感したことは日本人がいかに優秀かということです。京都大学の山中教授のiPS細胞についていろいろ聞かれたと思いますが、iPS細胞を作るのに最後の24の遺伝子までしぼり込みが出来たそうです。24個のうち、どれか1個だけでできるかもしれないし、24個全部必要かもしれない。すべての組み合わせの数を考えたら膨大な数になる。どうしたらよいかということで、こいつならできるかもしれないとある教室員を指名してやらしてみたそうです。そしたら、その教室員がどうやったかというと、24個の遺伝子のうち、1個ずつを抜いた資料を24個作って、やってみた。そしたら、24個の資料のうち、20個は細胞ができたけれども、4個はできなかった。できなかったということはその遺伝子がないとだめということです。4個のできなかった資料の抜いてある遺伝子4つで資料を作ってやったら細胞ができた。あとは4個のうち1個でもぬけたらだめということを証明すれば良いだけですから簡単です。これで、iPS細胞をつくるのに、4つの遺伝子で必要かつ十分であるとあっと言う間に解いてしまったらしいのです。
  「まあ、その教室員を選んでやらせたのは私ですがね。」という山中教授のプチ自慢が入るのですが。山中先生は神戸大学医学部のご出身だそうです。
  またキューバ医療の本を読んでいると、インターフェロンはウィルスの増殖を防ぐパワーを持つ遺伝子ですが、これを1番最初に発見したのは、故長野泰一(やすいち)東大教授だそうです。1979年に遺伝子組み換え大腸菌を用いて世界で最初にインターフェロンを人工的に作り出したのも谷口維紹(ただつぐ)先生という日本人だそうです。この人は東京教育大学を出て遺伝子工学を海外で学び、阪大に教授で迎えられ、東大に移って医学部の免疫学の教授をやっているそうです。今59歳だそうですが、キューバの人たちは、アメリカよりもこの問題に進んでいるフィンランドに勉強に行ったそうです。1980年代後半まで、遺伝子組み換え大腸菌を使ったインターフェロン生産はフィンランドが1位、キューバが2位だったそうです。日本人が発見して、製造法も発明して、フィンランドとは何でと不思議に思います。それにまたフィンランドが出てきます。
  パルスオキシメーターという医療機器があります。まだ出来て20年ぐらいしかたたないそうですが、指先に洗濯ばさみのようなものを挟んで酸素飽和度を測定し、酸素をあげたほうがいいか判断する機器です。これは医学界ではノーベル賞に値する評価がでるくらい画期的な装置らしくて、アメリカではこの機器の導入期と一致して手術室の麻酔事故が劇的に減ったと言う報告があるそうです。この機器を発明したのが、日本光電工業株式会社の青柳卓雄という人らしいのですが、現在はアメリカの2社が製造販売していて、世界を相手に莫大な利益をあげているそうです。
  日本では折角の技術の臨床での認可に時間がかかり過ぎて、外国に遅れを取っているそうです。医療機器の承認は厚生労働省が行うのですが、審査を円滑に行うために、2004年から独立行政法人・医薬品医療機器総合機構というのが出来たそうです。医療機器の審査を扱うスタッフは26名だそうです。一方アメリカのFDA(食品医薬品局)は総スタッフ数8500名、医療機器担当だけで1000人以上いるそうです。
 2005年4月から改正薬事法というのが発令されて、許認可申請手続きが煩雑になり、従来2センチ程度の書類の厚さが4〜5センチになったという書類や報告事項が多くなっているそうです。規制強化のために、審査・開発経費は数倍に増加し、小企業は医療機器関係から撤退せざるを得ない状況だということです。
  ヨーロッパでは、一定の基準を満たせば比較的簡単に承認が得られる代わりに、市場に出た後の監視は厳しく、何か不具合があるとその対応も早いそうです。日本では薬害エイズの血液製剤、B型C型肝炎のフィブリノーゲンの例を見てもわかるように、海外ではとっくに禁止されているのにダラダラ使う。認可は遅く、不具合への対応は遅い、最悪の状態になっています。
 あまり働かない公務員がしっかりお給料をもらい、クビにもできない現状も理解しますが、小さすぎる政府のために、必要なところ、認可機関、監視機関に人員を配置できない、これだという成長産業にお金を注ぎ込むことができない状況の中で、iPS細胞がつぶされてしまわないかと心配しています。まさに小さすぎる政府が国力を削いでいる状況ではまずいのではないでしょうか。
 出来ればある程度の規模の政府のもとで、医療も教育も安心して受けられ、我々の診療報酬も引き上げられ、努力するものが報われる、そんな社会がとりもどせればと願ってやみません。
 この10ヶ月間いろいろ勉強してきて、色んな本を読めば読むほど新しい考えに触れ、どんどん頭が良くなって来ている感じがしてしょうがありませんでした。
 こういう機会でもなければ、なかなかまとまって気合の入った勉強は出来ません。機会を与えていただきました、会長の佐藤先生ほか諸先生に感謝をして、私の話を終わらせていただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

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