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  年齢別貧困層の分布図です。一番右の総数を比べると2002年は総数ではやはり増えていますが、高齢者の65歳以上の貧困者は減っています。大きく増えているのは19歳から25歳の年齢層です。
  広井良典先生は奨学金とかケチなことを言わずに、もっと大きい政府にして、若年者に生活保護程度でいいから、返済不要の年金のようなものを出したらどうだと言っています。
  少し本文から読みます。「たとえばヨーロッパの多くの国では大学は大半が無料かそれに近い水準であり、また高校を卒業して数年働いてから大学に入ったり、働きながら大学に5,6年以上在学するということが一般的である。もちろん、いわゆる大学に限らず、様々なタイプの職業教育機関などが多様な形でもっと整備されていってよい。様々な「格差」の最大の要因の一つが教育年限ないし学歴であることも踏まえれば、本人が希望する限り、現在よりも長い期間の教育やトレーニング、試行の機会をできるだけ平等かつ公的に保障することは、ニートなどを含めて解決策になるのではないか。」
  国家を大きな家族とみなして、国家が面倒を見て、若者に生活の心配なく、思う存分勉強なり、職業訓練をやってもらうということです。
  誰でもが思う存分、高等教育が受けられるようになれば、もっと日本の競争能力も上がってくると思います。本当に優秀な人間が、生活のために大学を辞めていっている。取りこぼしが大分あると思います。 
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  所得と医療サービス支出となっていますが、先ほどアメリカのところで出ました負担の逆進性と矛盾しますので、どれだけのサービスが受けられるかと考えてください。日米比較を見てみます。 

    医療や教育など、所得にかかわらず「平等消費」される方が望ましいと判断した場合、平等消費を実現するという目的を達成するためには政府を利用したほうがいいんだと思われます。政府を利用せずに市場にまかせるとなると、どうしても所得階層に応じて消費格差のある「階層消費」が生まれてしまう。たとえば医療に関して、平等消費が望ましいのか、階層消費が望ましいのか?この問題こそが、「民間でできることは民間に」というスローガンを掲げる政治家を前にして、われわれが考え抜かなければならないことではないでしょうか。

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