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  お金で解決できる問題か?

  今年2月大阪泉佐野市市立泉佐野病院が年収3500万で麻酔医募集をして、院長の倍以上の給料ということで話題になりましたが、2005年三重県尾鷲市で産科医ゼロの危機があったそうです。

  尾鷲と言えばかつて日本一雨の多い町として有名で、雨の多い時期は土砂崩れとかで陸の孤島になってしまうそうです。

  尾鷲市立総合病院で津市の産科開業医をスカウトしたらしいのですが、市が用意した年収がなんと5525万円だったそうです。総理大臣の年収が4200万円だそうですから、日本一高給取りの公務員ということになるのでしょうか。大阪の府知事の橋本弁護士は3億円の収入から、府知事になって3千万円と言われていましたし、宮崎の東国原知事は1200万円だと報道されていました。

  そのかわりその55歳のドクターは、病院の分娩室の隣に用意された部屋に住み込んで24時間体制で診療にあたって、休みは1年間で年末の2日だけだったそうです。1年間で152人を取り上げたそうですが、他の仕事も当然やっているでしょう。

  一部市議や病院関係者の中傷とありますが、議会で「3000万円出せば、大学病院の助教授クラスが来てくれる。5000万は出しすぎだ。開業している頃の評判も耳に入ってきている。そもそも開業している頃の年収はいくらだったのか」発言されたそうです。ただでさえ疲れているのに、1年間の努力が認められなかったということと、事故がもし起きた場合何を言われるかわかったもんじゃないと、まあ「5000万円の治療を見せてもらおうか」と言われているようなものですから、市の4800万円への減額提示に、現状維持の上に月に一回週末に連休をくれとかいろいろ条件を出して、条件面で折り合わないことにして1年で辞めてしまったそうです。
  元々、この尾鷲総合病院は市議会の介入がものすごくて「嫌悪感をもよおすほど」だということで三重大の先生たちはあまり行きたがらない病院だったそうです。やめた産科医の妊婦たちからの評価は高く、信頼も厚かったということです。

  困った尾鷲市は今度は2人体制でやるということで、一人年棒2800万円と5年居てくれれば奨励金5000万円で、50歳の津市の元開業医と65歳で他の病院を定年退職する人の2人の産科医を確保したらしいのですが、新聞報道の市議の発言とかの経過を見て、後で65歳の方が断ってきたらしいのです。

  市は引き続き探すということだったのですが、その後の情報は私にはありません。50歳のドクターは1人で取り残されたかもしれません。とりあえず赴任した時に、5年いてくれたら奨励金5000万のうち支度金として500万円もらったそうですが。
  お金をだせばすべて解決というようなものではないようです。

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