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  なぜ、病院が経営難なのか。平成17年6月19日の日経新聞です。高血圧の人の医療費を試算しています。少し古くなってしまいました。この時から2回点数改正がありましたから、少し変わっているかもしれません。平成18年の改定でこれまで聖域として保護されてきた診療所の初診料が史上初めて引き下げられて病院の初診料と同じになりましたが、このデータは初診料は関係ありません。この4月の改定で2百床未満の病院の再診料が30円値上げになりましたが、あまり大勢には影響しないでしょう。
  まったく同じ処置をしても、値段が6通りあるということです。
  緑色の一段下、診療報酬総額という所を見て下さい。左から診療所の包括払い1万3550円、診療所の出来高払い1万1090円、2百床未満の病院の包括払い1万3250円、100床未満の出来高払いだと思いますが、9230円。100床以上200床未満は8030円、200床以上は4630円。出来高払いにしても、診療所は200床以上の病院の2.4倍の診療報酬がもらえることになります。
  患者さんの自己負担金を見て下さい。診療所の出来高払いで3327円、200床以上の病院で1389円。半額以下です。患者さんもこのことを知っているようです。紹介状がなければ、確かに初診時に割り増し料金が取られるわけですが、慢性疾患で長期にかかる場合は絶対に割安になるわけです。そうして大病院に患者さんはあふれかえっても、赤字になるということです。
  厚生労働省は少ないドクターで乗り切るために、病院の外来をなくそうとしているようです。病院のドクターは入院患者だけを診ていればいいようにして、外来は診療所に任せる。そのために病院の診療報酬を下げて外来を閉鎖させようと。そしたら却って病院の外来があふれ返る。
  私立の病院も黙っているわけにはいきません。どうしたか。対抗策として隣接地に診療所を建てて、病院の外来部分をそこに置くわけです。高校の先輩で、大阪大学の医学部を出て、今、九州のある町で100床ぐらいの病院をやっている人がいるのですが、その人も診療所を道路の向かい側に建てたと言っていました。
  今は当たり前の光景になりましたが、診療所の脇に薬局が建っている。西欧では医薬分離になっているからという理由で、まねをして院外処方に誘導したようです。外人が日本に来て、非常に便利なシステムだと感心したのが、院内処方で、フランスなどでは病人に注射薬まで取りに行かされるようです。形だけの医薬分業をやめて、院内処方に戻すだけで、医療費の1割は減らせるという話もあります。
  とにかく歯科と病院が虐げられているようです。いいのは医科の診療所だけというのがわかると思います。

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