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   前の記事にも少し触れていますが、濡れマスクについての記事もあります。口の渇きを訴える方にもひょっとして効果あるかもしれません。

 濡れマスク風邪に効果抜群
 2001.2.2.週刊朝日P133
  あっちでゴホン、こっちでハクション。かぜの季節。熱に苦しんでいる人も多い。そんな症状を、わずか百円ほどの投資で予防したり、軽くすませたりできる。免疲の専門家も注目する「ぬれマスク」だ。湿らせた市販のマスクを寝るときにつけるだけ。みなさん、一度お試しを。

  「六年ほど前から、寝るときにぬれマスクを使っています。使う前は年に何度かかぜをひいて、苦しい思いをしてきましたが、今は年に一度くらいかな。かかっても軽くすむ。六十五歳を過ぎたころから口が乾くようになって、夜中に何度が目が覚めていました。ぬれマスクを始めてからは、口の乾きで目が覚めることはありません。熟睡できるから、具合がいいですなあ。知人にも勧めていますが、えらく好評です」
  長野県の七十八歳の男性は、そう話す。埼王県川口市の歯科医、臼田篤伸さんの『ぬれマスク先生の風邪に勝つ本』(ユリシス)などの著書を読んで、ぬれマスクを始めた。
  「ぬれマスク」とは、市販の木綿マスクをぬらし、片手でぎゅっと絞った後、マスクの上のほうを三分の一だけ外側に折り曲げたものだ。それを夜寝るときにつけるだけ。
  そんな簡単な方法でかぜが防げるのか。詳しくは後述するが、ぬれマスクの考案者、臼田さんはこう話す。
  「かぜはウイルスに感染して起こる。薬では熱をさましたり、せきを抑えたり、症状は緩和できますが、かぜそのものは治せない。かぜが治るのは体の免疫機能が働いているからです。がぜは薬で治すのではなく、自分で治すのです。薬は、どうしても必要なとき、限定的に使うべきです」
  臼田さんは最近も『ここがおかしい風邪の常識ぬれマスクってこんなに効く!』(ローカス)を出版、かぜ予防に力を注いでいるが、歯科医の立場で専門外の研究に取り組んだのは、臼田さん自身が、かぜをひきやすい体質だったから。
  年に数回は必ずかぜをひいていた。医師一人の自営の医院で、患者の歯の状態を知っているのは自分だけだから、かぜでも仕事を休むわけにはいかない。市販のかぜ薬を飲んでいたが、症状を一時的に抑えることはできても、すぐには治らない。しかも薬を飲むと眠くなる。胃が荒れる。歯が浮いてきて、抗生物質で痛みをやわらげたことも。
  これは困ると、かぜ予防の勉強を始めたが、その手技は「十分な栄養と睡眠をとって、うがいと手洗いをする」といった方法以外、研究らしい研究がない。あれこれ思いめぐらし、臼田さんが注目したのは、かぜは空気が乾燥する冬にかかりやすいということ。
  空気が乾くと鼻や口の奥の粘膜の働きがにぶり、ウイルスを洗い流す機能が落ちてくる。だから、鼻や口の粘膜に、湿気を与えてやればいいのではないか。「最初に試したのは加湿器でした。しかし、高い湿度を保つと、部屋の中が結露でびっしょりになってしまう。枕元に加湿器を置きましたが、ふとんまで湿ってきてしまって…」
  そこで、マスクを湿らせてつけてみた。確かにのどの調子がいい。でも、ちょっと息苦しい。試行措誤を繰り返し、マスクの上の三分の一を外側に折り返して、鼻を覆わない工夫にたどりついた。
  「折り曲げると鼻の下の布に厚みが出て、水分を多く吸入する利点もあります」
  次に考えたのが、ぬれマスクをつける時間帯だ。臼田さんは経験上、朝起きたときにかぜの症状を自覚することが多かった。
  一九九五年から十五歳以上の患者さん七百六人にアンケートをとった。その結果、朝起きたときに自覚症状を感じた人が五○・四%で、統計的にも仮説は裏付けられた。同じ調べで、最初にかぜの兆候を感じるのは鼻やのどの上気道が六三・九%に上り、睡眠中のぬれマスクが予防に効果的だという根拠の一つになった。臼田さんはこの調査を論文にまとめ、九八年、学会誌に発表した。
  夜中に進む症状温気吸って予防
  では、なぜ寝ている間にかぜの症状は進むのか。
  臼田さんはこう話す。
  「昼間、起きている間に、私たちは嚥下(唾液などを飲み込む動作)を繰り返しています。かなり強い動作で、のどを刺激して血流を促し、ウイルスも洗い流している。でも、就寝中は嚥下が起こらず、のどの粘膜が乾きやすい。ウイルスも繁殖しやすくなっている。しかも、夜はウイルスを攻撃する血液中のリンパ球が増え、ウイルスと激しい闘いを開始する。このため、かぜの症状が進みやすい」
  臼田さんはこの嚥下の効果も重視している。
  「うがいはのどを閉じて行うので、ウイルスが侵入する鼻やのどの奥にある扁桃には届かず、あまり予防の効果があるとはいいがたい。でも、うがいのあとは必ず嚥下が起こるので、その効果はあります。それよりも、夜中に起きたときなど、お茶を口にふくんでクチュクチュと転がすようにして、そのままごっくんと飲み込むほうが有効です」
  白田さんはぬれマスクとともに、番茶で一日に何度か「クチュクチュごっくんうがい」をしている。
  「ぬれマスクで、がぜ薬を便う量がぐんと滅りました。冬には錠剤一瓶でも足りなかったのが、何年たってもなくならなくなった」と、日田さんは言う。
  かぜの症状が起こるしくみは、ウイルスが鼻やのどの粘膜から侵入することが発端となる。血液の中にある白血球のうちリンパ球が動員され、ウイルスを撃退する抗体をつくり、繁殖を食い止める。この抗体ができて症状が治まるまで通常七日から十日。その間、鼻水が出たり、せきが出たりする。つまり、発熱などの症状は、免疫機能が働いている証拠でもある。
  ところで、白血球には顆粒球とリンパ球という主な二つの細胞がある。顆粒球は細菌に直接食らいつき、リンパ球は細菌よりずっと小さいウイルスに対しで抗体をつくって闘いを挑むのだが、新潟大医学部の安保徹教授は、顆粒球・リンパ球と自律神経が密接に開係していることを解明した。じつは、これが、ぬれマスクの効用を裏打ちしているらしいのだ。そもそも自律神経には、内臓の働きや内分泌などを調整する働きがある。体を活動的にする交感神経と、内分泌を活発にしたり血管を広げたりする副交感神経が、まるでシーソーのように相互に作用して体を維待している。
  安保教授によれば、交感神経のほうが働くと顆粒球が活発になり、副交感神経が働くときにはリンパ球が優位に働く。このことが、かぜの症状が夜間に進行していくことと関係がある。
  安保教授は、こう説明する。
  「かぜのウイルスに感染するとまずリンパ球が増え、同時に鼻水や発熱の症状が出ます。これは副交感神経にかかわる症状。かぜの治りがけには交感神経にかかわって顆粒球が増え、黄色い鼻汁が出たり扁桃が化膿したりします」
  鼻呼吸とゴクン免疫基地を刺激
  しかも、「夜は副交感神経の働きが活発になります。するとりンパ球の割合が増え、このため発熱などの症状が進みます。寝るときにぬれたマスクをつけると、のどを乾燥から守り、さらに鼻呼吸で毛細血管を刺激して、かぜの予防にもつながる」(安保教授)
  リンパ球の数は年齢でも変化し、子どもは多い。リンパ球とウイルスが盛んに闘うので、しょっちゅう熱を出すのである。安保教授は、かぜと免疫の関係がわがってから、かぜ薬をほとんど飲まなくなった。
  ところで、ぬれマスクをすると、口が覆われるので自然と鼻呼吸になる。この鼻呼扱が免疫の機能を活性化させて、かぜ予防にもつながると指摘するのは、昨年12月22日号の「口呼吸の恐怖」で紹介した東大医学部口腔外科の西原克成講師だ。西原講師は言う。
  「ぬれマスクで物埋的に口呼吸が制限されて、鼻呼吸が促進されることで、免疫のバランスがよくなり、かぜの予防も期待できます」
  薬については、解熱剤のアスピリンを含む薬を撮用した子供が脳障害などを起こして死亡するケースや、解熱剤のジクロフェナクナトリウム(商品名・ボルタレンなど)がインフルエンザ脳炎・脳症を悪化させる恐れがあると厚生省が昨年発表するなど、副作用の悲劇は後を絶たない。
  科学ジャーナリストの児玉浩憲さんは、こう話す。「免疫のべースキャンプである扁桃を、鼻呼吸と嚥下で刺激するというのは、いいところに目をつけた。臼田さんは歯科医だから、日常の治擦の経験から生まれた発想でしょう。かぜのウイルスそのものに効く薬はない。自然治癒力を高めることでかぜを防ぐ『ぬれマスク』に注目したい」

濡れマスク.jpg

マスクの上3分の1を折ることによって、鼻を開け、口を強制的に閉じることにより、鼻呼吸を促す。

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